プログラム説

 プログラム説は、老化の発現あるいは老化速度が遺伝的に決められているとする考え方である。この説では個体の発生・成熟の延長上に老化があると考えている。動物にはそれぞれの種によって決められた最長寿命があることから、寿命が遺伝的に決められているという考え方は、一般論としては正しい。しかしながら、ワーナー症などの遺伝的な早老症の場合、遺伝子の異常は寿命の短縮を招くことが多く、ほ乳動物以上の高等動物では、遺伝子の異常によって寿命が延びた報告が全くないことから、積極的に老化を起こさせる様な遺伝子の存在を証明することは困難である。
 ほ乳動物正常二倍体線維芽細胞を培養すると、有限の分裂回数しか継代できないというHayflickの発見は老化のプログラム説の有力な根拠とされているが、培養細胞の老化と個体の老化との間の関係については不明な点が多い。